
いよいよ2021年のプロ野球が開幕する。
今季の開幕日はセ・リーグ、パ・リーグともに3月26日(金)となっている。
すでに12球団それぞれの開幕投手も発表されている。
今回はセ・リーグを見てみよう。
巨人 菅野智之(4年連続7度目)
阪神 藤浪晋太郎(初)
中日 福谷浩司(初)
DeNA 浜口遥大(初)
広島 大瀬良大地(3年連続3度目)
ヤクルト 小川泰弘(2年ぶり5度目)
開幕カードはこのようになっている。
巨人 – DeNA 東京ドーム
ヤクルト – 阪神 神宮
広島 – 中日 マツダスタジアム
巨人
今年の2月28日、原辰徳監督が、那覇キャンプ最終日の朝に菅野本人に通達し
たことを明らかにした。
原監督はこの通達した際のやり取りを「智之、開幕行くよ、と。(原監督の方
が)お願いします、と頭を下げた」と冗談交じりに話している。
菅野は昨季、開幕投手から13連勝のプロ野球記録を樹立し、最多勝と勝率のタ
イトルを獲得している。そして、自身2度目となるセ・リーグ最優秀選手
(MVP)に選ばれた。
オフにはポスティングシステムを利用して米大リーグへの移籍を目指したが、新
型コロナウイルスによる大リーグ各球団の経営難などで交渉がまとまらず、巨人
への残留が決まった。
なお、3月26日東京ドームで試合が行われるDeNAとの開幕戦の初戦は菅野、
翌27日の第2戦目は戸郷翔征投手と決まった。
菅野は4年連続7回目の開幕投手となり、その回数は上原浩治に並んで球団タイ
記録となった。勝てば開幕戦は通算5勝目となり、現在4勝で並んでいる別所毅
彦、斎藤雅樹を抜いて球団単独トップとなる。
阪神
矢野燿大監督が藤浪本人に通達したことを明らかにしている。昨シーズンわずか
1勝に終わった投手を開幕投手に抜擢するのは異例のこと。
藤浪はプロ9年目にして初の開幕投手を務めることとなり「驚きしかなかったで
す。開幕は自分のなかでは全くといっていいほど頭になかったので。ただただ、
驚いたというのが一番です」と話している。
阪神の開幕投手は、当初はエースである西勇輝投手であろうと思われていた。
今年2月のキャンプではぜんそくの症状が続いたことによって下旬になってキャ
ンプ途中での離脱となったものの、3月3日の全体練習に復帰し、5日のソフト
バンク戦では2回を無失点に抑える好投を見せ順調な仕上がりぶりを印象付けて
いただけに開幕投手は藤浪、の衝撃は驚きをもって迎えられた。
矢野監督は藤浪を開幕投手に抜擢した理由について「総合的にいろいろと考えた
結果」と語っている。
中日
与田監督が今季開幕投手を福谷浩司本人に伝えたということだ。中日は3月26
日の開幕戦で、広島とマツダスタジアムで対戦する。9年目で初の大役を務める
福谷は球団を通じて、「びっくりした。開幕に向けて一日一日しっかりやってい
く」と話している。
与田監督は福谷の開幕投手起用について、「体の仕上がり具合が一番の決め手」
と説明している。昨季沢村賞を受賞し、最有力と目されていた大野雄大投手につ
いては、「準備が間に合わない。開幕を意識させて焦り1年間棒に振ったらチー
ムに大打撃」と話した。
DeNA
20日、三浦大輔監督がロッテとのオープン戦の後に横浜スタジアムで行われた
出陣式で開幕投手を浜口遥大投手にすると発表した。三浦監督によると、「本人
がやりたい、やりたいと言っていた。その気持ちに負けました」と理由を説明し
ている。
浜口遥大投手は5年目の左腕で、開幕投手は初となる。
浜口は、「やりたいと伝えてよかった。僕自身はそのつもりで準備していた。光
栄です」話している。
広島
広島は大瀬良大地投手が、3年連続3度目の開幕投手を務めることが決まった。
3月1日、沖縄キャンプ最終日に佐々岡真司監督がキャンプ総括で明らかにした
もの。
佐々岡監督は、「今年も大瀬良大地でいきたいと思います。昨年の12月から頭
にはあったが、術後というのがあった。昨日の投球を見て確信したというか、任
せられると思ったので、本人にも言いました」と明かしている。
大瀬良は昨年9月に右肘のクリーニング手術をした影響もあって、今年のキャン
プは2軍からのスタートとなっていた。そして2月20日に1軍キャンプに合流
となっていた。
開幕投手を務めることに前向きであった大瀬良も「不安はたくさんありまし
た」と当時のことを振り返っている。そして、「1年間頑張った森下や九里がい
る中で言ってもらった。うれしかったが、しっかりとした形を見せていかないと
みんなも納得してくれない」と話している。
ヤクルト
ヤクルトは小川泰弘投手が3月26日の神宮での阪神との開幕戦で2年ぶり5度
目の開幕投手を務めることが決まった。沖縄の浦添でのキャンプの最終日に、高
津臣吾監督が打ち上げの円陣で小川を含む全選手に伝えたもの。
高津監督は小川の開幕投手の理由を、「勝つ可能性が高いと判断した投手が小川
だった」と説明している。
そして、昨年、国内フリーエージェント(FA)権を行使しながら残留を決めた
小川投手は、「一年間、投手陣を引っ張っていけるように戦っていきたい」と決
意を語っている。