5月31日(日本時間6月1日)、エンゼルスの大谷翔平選手は敵地サンフラン
シスコのジャイアンツ戦で9回表の攻撃で代打出場した。そして、四球を選んだ
後に二塁、三塁を陥れた(ただし、記録は「守備側の無関心」により盗塁なしと
なった)。三塁に到達した直後、ゴンザレス三塁塁審が帽子のつばに手を添えて
うなずいてあいさつをした。これを見た大谷も笑顔で2度おじぎを返した。な
お、試合はジャイアンツが6対1で勝利した。
何気ないやり取りのように感じるが、帽子のつばに手をやるのは最上級の敬意や
感謝を示すジェスチャーだ。これに、地元中継局BSウエストのグビザ解説者は、
「三塁塁審がリスペクトを表して大谷にあいさつしています」と、びっくりして
話した。同時中継のサットン・アナウンサーが、「おお、これは(クラッシー)
(品位がある)ですね」とつなぎ、再びグビザ解説者が、「すごいことですよ」
と感嘆したように語った。
過去にはイチローも
メジャー入りした日本選手への同様のジェスチャーといえば、有名なのが200
4年9月4日、マリナーズのイチロー選手の5打数5安打のときのこと。敵軍ホ
ワイトソックスの通算214勝左腕バーリーは、4安打目を打たれた直後、文字
通りに「脱帽です」と言わんばかりに帽子のつばへ手をやった。そして、これを
見たイチローは破顔一笑となった。後にバーリーは、「人生で初めて、対戦相手
にあの行為をした」と明かした。