7日(日本時間8日)、アナハイムで行われたエンゼルス対ロイヤルズの一戦は
8対3でエンゼルスが勝利した。エンゼルスの大谷翔平投手はこの試合に「2
番・指名打者」で先発出場し、2試合連続となる3四球を記録した。メジャーリ
ーグ公式サイトのアンドリュー・シモン記者によると、2試合連続での3四球は
球団では通算350本塁打を放った1993年のチリ・デービス以来28年ぶり
となった。エンゼルスのジョー・マドン監督は、「相手がストライクを投げな
い」と思わず苦笑いだ。
なかなか打つチャンスをもらえないままで終わった。4点リードの7回裏無死二
塁の場面、大谷は通算140セーブのロイヤルズ・デービスからストレートの四
球で歩かされた。これでメジャー自己最多タイの1試合3四球を2試合連続で記
録した。本拠地アナハイムのエンゼルスファンは大ブーイングとなった。それで
も、マドン監督は四球を選ぶ打者・大谷を高く評価した。試合後、マドン監督は
「ショウヘイが(打とうと)ストライクゾーンを広げていないことが気に入って
いる。超一流選手たちが過去に受けてきたのと同じ扱いだ。そこでボール球に手
を出さないようにしていれば、チームにとってもプラスになる。それが全てだ。
対戦相手はただただ、彼に投げないことを選んでいるんだ。」と話した。主砲の
マイク・トラウト外野手が右ふくらはぎ痛で負傷者リスト入りした5月18日以
降は17試合で15四球(2敬遠を含む)と急増している。ファンが期待する本
塁打数は伸びにくいが、それだけ得点のチャンスは増すということになる。四球
増は相手バッテリーからも強打者と認められたと言ってもいいものだ。しかし、
バットから快音が響かなくても足で貢献できるのが大谷だ。初回1死の四球出塁
後は暴投で二進し、レンドンの左前適時打で先制のホームを踏んだ。このレンド
ンの三遊間への打球では、大谷は打球が左前へ抜けてから加速したが悠々と生還
した。2回裏2死の四球後はすかさず今季9個目の盗塁を決めた。得点にはつな
がらなかったが、2試合連続で二盗を記録した。現在、今シーズン16本塁打は
ア・リーグ2位タイだ。両リーグトップを走るブルージェイズ・ゲレーロJr.とは
2本差で、まだまだ射程圏内にとらえている。マドン監督は、「大きいのはショ
ウヘイが忍耐力を維持していることだ。ボール球にあまり手を出さないようにし
ているね。」と大谷を評価した。好球必打の打撃スタイルを崩さず、今後の活躍
へつなげていってほしい。