
2021年2月13日の深夜、再び東北地方を大きな地震が襲った。
この地震では宮城県と福島県で震度6強を観測、14日の時点で全国で100人以上の
人がけがを負っている。
気象庁は会見を行い、今後1週間は震度6強程度の地震が起きる可能性があるとし
て、注意を呼び掛けている。
あの大地震からちょうど10年、別の地震かとも思ってしまいがちであるが、
発表では10年前の地震の余震とみられるということでまだまだ予断は許されない
状況だ。
「いつ余震は収まるのか?」、「もうそろそろ終わりでは?」といった声もよく
聞かれるのだが、その解答としては、「まだまだ」としか言いようがない。
少なくとも数年や数十年のレベルではなかろう。
そもそも地球の歴史が四十数億年もある中で、人間一人分の一生涯の時間などは
無いに等しいぐらいわずかなものだ。
それを踏まえれば、悲しいかな今この記事を読んでいるあなたが生きている間は
完全に余震が収まる時はやってこないということになってしまうのだ。
ただ、こんな深夜にマグニチュード7程度の地震に襲われても現時点で亡くなら
れた方がいないということはほんとうに不幸中の幸いであったと言える。
あれから10年の時を経てさまざまな苦労を経験したことがだんだんと活かされて
きており、このような大地震に対してのいろいろな対策が強化されている結果で
あり、まったく被害が無かったとは言えないまでもだんだんとその被害の規模が
縮小されてきているといえる。
ただし、油断は禁物である。
もう26年も前となる阪神淡路大震災の人的被害、そして10年前の東日本大震災の
人的被害(とりあえず津波のそれを除く)、そして今回の大地震を見てみると
確かに人的被害そのものは小さくなってきているようにも思えるが、
東日本大震災は昼間、今回は深夜とはいえまだまだ活動している人も多数いるで
あろう時間帯であったことに対して、阪神淡路大震災は明け方であり就寝してい
る人がほとんどであったであろう時間帯である。
つまり、まったくの無防備な状態であったということだ。
当たり前のことだが地震はいつ襲ってくるのかはわからない。
これからこのような大きな地震がわれわれの活動時間帯に襲ってくるとは限らな
いわけだ。
もし就寝中であったら、と考えてみれば被害は縮小傾向にあるからもう安心だ、
とは決して言えまい。
さらなる地震に対する備えの推進が必要であると考えられるのだ。