24日、阪神タイガースは藤浪晋太郎投手の出場選手登録を抹消した。これは、
前日23日の甲子園球場での対DeNA戦での大乱調によるもの。この試合で先発
した藤浪は、4回0/3を2安打4失点(自責点3)。7四死球と制球を乱し
て、今季初黒星を喫していた。今季はここまで5試合に先発登板し、2勝1敗、
防御率2.60の成績を残していた。
前回の甲子園球場での対ヤクルト戦では1450日ぶりとなる本拠地甲子園球場
での白星を挙げていた藤浪ではあるが、その試合の時点でも制球を乱す場面は何
度か見られた。決勝のホームランを放つなど獅子奮迅の働きをみせ、その乱調ぶ
りは目立たないものとなってはいたが、ここにきて目に見える形で現れてしまっ
た格好となってしまった。
このDeNA戦でテレビ解説者として登場した福本豊氏は、制球の乱れの収まる気
配を見せない藤浪に対して「ど真ん中でええよ」と叫んでいたが結局大乱調のま
ま交代となってしまった。
相手打者から見れば、この藤浪の剛速球は危険極まりないものだ。藤浪はこの荒
れ球そのものが最大の武器であるとも言えるのではあるが、これは投球がストラ
イクゾーンで散らばることで打者の目でとらえづらいことを言うものだ。この剛
速球が打者の顔のあたりに投げ込まれてくるのであればそれはもう凶器であると
しか言いようがない。
また、このようにたくさん四死球を出されると守っている野手のリズムも悪くな
る一方だ。それが攻撃の際になると打撃にも影響してくるものだ。明らかに野手
も守備についている時間が長いことで打撃のリズムを崩しているように見受けら
れる。
ここはやはり二軍行きはやむを得ないということで、藤浪自身のためにも、また
チームのため、ひいては相手チームのためにもきっちりと立て直してきてもらい
たいものである。