14日、東京ドームにて行われた巨人対ヤクルトの試合はヤクルトが11対7で
勝利した。前半戦最終戦となったこの試合、前日の試合と合わせてヤクルトにい
いようにされた巨人の原辰徳監督は試合後、「今日はフォアボールもいくつ出し
た? 昨日も。そのへんは大いに、二度とあってはいけないゲームだろうね。」
とこの対ヤクルト2連戦で合計25失点となった投手陣に猛省を促した。この試
合では今季2度目、球団最多タイの1試合9投手起用となった総力戦だった。1
試合14与四死球(うち13四球1死球)は1985年7月30日の広島球場で
の対広島戦以来で、球団36年ぶりだった。先発した山口は初回から制球に苦し
みいきなり4失点を喫した。山口自身は危険球退場を除けば自己最短の1回2/
3での降板となった。前日13日に2回で4失点のサンチェスに続き、先発投手
の役割を果たせなかった。前半戦最終カードでスクランブル継投が可能な状況だ
ったとはいえ、先発投手の2試合連続の早期降板は痛い。原監督は、「かばいよ
うがないな」と突き放した。7回表には2死二塁から高梨が山田、村上に四球を
与えて満塁となり戸根に交代も、オスナと中村に連続押し出し四球を与えた。こ
こで痛恨の4者連続四球で4対11と突き放された。今季の巨人投手陣は開幕か
らアクシデントや故障者が続出した。そんな中でも原監督の柔軟な起用法で一丸
となって戦ってきた。支配下登録の投手は現状33人いるが、そのうち26人が
1軍での登板を経験したことになる。チームの支配下投手の1軍登板率79%は
セ・リーグ6球団でトップだった。それほど多くの投手を起用してきたというこ
とだ。こんな中で横川や直江、戸田ら若手が経験を積んだのは、後半戦に向けて
の好材料だと言える。結局前半戦は43勝32敗10分けの貯金「11」で2位
に終わった。最後は2連敗で終わる形となったが、首位を行く阪神とは2ゲーム
差と好位置につける。常々原監督は、「3ゲーム差以内ならゲーム差はあってな
いようなもの」と語る。東京オリンピックによる1か月の中断期間については、
「調整、矯正、休養というこの3つをうまく使い分けながらやりたいですね」と
話していた。逆転でのリーグ3連覇へ、この中断期間を有効に使って立て直しと
いきたいところだ。