21日、東京都は新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言を
出すよう政府に要請したと発表した。
その場合、飲食店での酒類の提供を終日禁止する方向で調整しているということ
だ。最終的には、政府との協議や緊急事態宣言が出される他の府県での対応も踏
まえた上で最終的な判断をするとしている。緊急事態宣言の期間としては、4月
25日か26日ごろから大型連休を挟んで、5月11日か16日ごろまでを想定
しているということだ。
飲食店に対しては、酒類の提供は終日禁止にしたうえで、さらに営業時間はまん
延防止等重点措置と同じ午後8時までとする方向で政府と協議を進めている。
緊急事態宣言が出された場合の飲食店への対応については、大阪府も酒類の提供
を禁止したうえで、平日は午後8時まで、週末は休業とする案の他に、全面休業
とする案などを政府に提示している。政府は23日に対策本部を開いて、東京
都、大阪府、京都府、兵庫県への緊急事態宣言を正式決定する方針となってお
り、対象地域での具体策については各自治体との詰めの協議を進めているという
ことだ。
ここで、感染拡大防止の点だけで考えてみれば、緊急事態宣言の内容に関して言
えば大きな効果があると思われる。
なぜなら、たとえば酒類の提供が前提である飲食店で言えば、客の酒量が進むに
つれてまず声が大きくなる、そして客様同士の距離が近くなる、寄り添うように
なってくる。
さらに、その飲食店を立ち去る際にでも、もう一軒飲み直しに行こう、とか、カ
ラオケに行こう、といった流れになりやすい。また、マスクを忘れて帰ってしま
い、結局のところ、酔いに任せてマスクなしで街中を徘徊するといったことも起
きる。
せっかく飲食店側が気遣いをしたもの、すなわち、座席を間引いたものにする、
アクリル板を設置する、換気する等々の対策をまったく無駄なものにしてしまい
がちなのだ。
これは、お酒を飲まない嗜まない人たちや、飲むのではあるが、言ってみればも
っと上品な飲み方をする人たちには理解しがたいものと言える。飲食を目的とす
るというよりも、明らかに「酔う」ことを目的にしている人たちはみんなこのよ
うなものなのである。
やはり、時短よりもはるかに大きな効果があることは明白であるのだ。