
18日(日本時間19日)、アナハイムで行われたエンゼルス対タイガースの一
戦はエンゼルスが11対3で勝利した。エンゼルスの大谷翔平投手が、念願のオ
ールスターホームランダービーへの出場を表明したその日に、今季初の1試合2
発を放った。この試合で大谷は「2番・DH」で先発出場し、第3打席で第20
号2ラン、第5打席で第21号ソロを放った。日本人メジャー選手では初出場と
なる本塁打競争に関して大谷は、「出るからには目指したい」と優勝を目標に掲
げた。開催日は球宴前日の7月12日(日本時間13日)で、舞台はロッキーズ
の本拠地コロラド州デンバーとなっている。ロッキーズの本拠地は標高1600
メートルの高地にありボールが飛びやすいと言われるクアーズ・フィールドだ。
日本を代表し、大谷がメジャーの頂点に挑む。大谷はホームランダービーへの参
加を一番乗りで表明した。屈指のパワーヒッターがそろう球宴の前夜祭だ。日本
人で初出場、そして初優勝を目指す。大谷は「もちろん出るからには目指した
い」と語った。舞台は高地で打球が飛ぶと言われる、コロラド州デンバーのクア
ーズ・フィールドだ。「飛ぶ球場なので、せっかくなら誰よりも遠くまで飛ばせ
るように頑張りたい。」と、やる気をみなぎらせた。日本人としての挑戦が4年
目、満を持して出番が回ってきた。「日本人が出ているところを見てみたいな
と。実際に自分が出られるなら出られるで、すごいワクワクしてますし、楽し
み。」と語る。過酷な争いで、体への負担が大きいことから辞退者も出る。それ
でも、「やってみないことには、何事も経験してみないと分からないので。」と
のことだ。二刀流でフル稼働している今季だが、シーズンへの影響を考慮した上
で「トータルで考えて、決めましたね」と決意を語った。すると早速、ホームラ
ンアーティストの能力を本拠地のファンの前で披露した。決意表明後の対タイガ
ース戦、5回裏の第3打席で右越えに放った弾丸ライナーの20号2ランは、メ
ジャー通算68本塁打で最も角度の低い18度だった。8回裏の第5打席の21
号ソロは内角球を左中間へ運び、逆方向へでも長打を打てる持ち味を発揮した。
球場全体に「MVP!MVP!」のコールが響き渡る。本塁打競争のデモンストレ
ーションかのように、右へ、左へと放り込んだ。ファンの期待を背に、試合後の
ヒーローインタビューでは「力自慢の人たちがいっぱい集まるので、そこでどれ
だけ自分が出来るのか。すごく興味はあります。」と心を躍らせた。この試合で
は5打数2安打3打点で、チームの11得点と2連勝に貢献した。日本人初の晴
れ舞台へ、豪快な門出となったことは間違いない。
また、大谷は本塁打競争の打撃投手としてブルペン捕手のジェイソン・ブラウン
氏を選んだことを明かした。本拠地アナハイムに近いカリフォルニア州ロングビ
ーチ出身の同氏は、エンゼルス2年目の47歳だ。打撃投手は選手が自由に選べ
ることになっており、最近では2018年、当時ナショナルズで現フィリーズに
所属する左の強打者ハーパーが、父のロン・ハーパー氏を選び、劇的な優勝を飾
った。
大谷の20号と21号
大谷が2019年6月30日の対アスレチックス戦以来、メジャーリーグで4度
目の1試合2本塁打で今季第20号と第21号となった。メジャーリーグ1年目
の2018年で22本の本塁打を放って以来、3年ぶりに20号に到達した。日
本選手のシーズン20本塁打以上は松井秀喜の5度と大谷の2度。チーム70試
合目の到達は、2004年と2007年の松井の106試合目を36試合更新す
る日本選手最速となった。あと1本で日本ハム時代の2016年、メジャーリー
グ移籍後の2018年にマークした自己最多の22本に並ぶ。