
4日(日本時間5日)、アナハイムにて行われたエンゼルス対レンジャーズの一
戦は4対1でエンゼルスが勝利した。この試合でエンゼルスの大谷翔平投手が
「2番・指名打者」で先発出場し、六回に4戦ぶりとなる第43号3ランを放つ
など、4打数2安打3打点と活躍した。この日が13戦ぶり今シーズン34度目
のマルチ安打となり打率を.260とした。本塁打王争いでは、ロイヤルズのペ
レスがホワイトソックス戦で第39、40号を放ち、2位に浮上したもののその
差を3本に広げた。エンゼルスは先発のスアレスが9回を投げて1失点で自身
初、また今シーズンチーム初となる完投勝利となり6勝目を挙げた。エンゼルス
は2連勝で勝率を5割に戻した。
エンゼルス1点リードの六回裏無死一、二塁の好機に打席が巡ってきた。初球、
甘く入ったカットボールを見逃がさなかった。右翼席へ飛び込む飛距離130メ
ートルの豪快弾を放った。ここまで無失点の先発スアレスを援護する追加点とな
る大きな一発だった。4戦ぶり、16打席ぶりのアーチを放った後、続く八回裏
の打席では元DeNAのパットンから右前打を放つ。そして、次打者の初球にす
かさず二盗を試みるが、タイミングはセーフだったものの滑り込んだ後にバラン
スを崩してベースを離れてしまいタッチアウトとなった。
マドン監督は
前夜の試合では投打同時出場で自己最多117球を投げて7回1失点で9勝目を
挙げたばかり。この日の試合の後での会見でエンゼルス・マドン監督は、投打同
時出場した後のこの試合前の大谷とのやり取りの一部を明かし、「彼が出場でき
ることは知っていたが、体がどんな状態かを知らなければいけなかった。彼は力
強く”出ます!”と言った。そして、試合ではそれを見せた。本当にいいスイング
だと思ったし、走りもした。120球近く投げてどこかしら体が痛いはずなの
に、痛いはずなのに、そんな素振りを全く見せなかった。」と驚きの声を上げ
た。投げて、打って、走って。この最高のパフォーマンスについて、「素晴らし
い。他の監督や選手、みんなが畏敬の念を抱いている。」とマドン監督は続け
た。さらに、「今ここで目にしていることを本当に理解しないといけない。見逃
してはいけない。今後も繰り返されることを願っているが、見逃してはいけな
い。今、この若者は普通ではないことをやっている。」と興奮気味に語った。
マドン監督のみならず
マドン監督だけではない。完投勝利を挙げたスアレスは、「全投球に集中でき
た。積極的にストライクゾーンに投げていった。」と自身の投球を振り返った
後、六回裏に貴重な追加点となる43号3ランを放った大谷について、「正直、
僕たちは信じがたいものを見ている。彼がフィールドでやっていることすべてが
この世界ではありえないことだと思う。彼とチームメートなのは超クールだ。」
と話していた。