9日、エンゼルスの地元紙オレンジカウンティー・レジスターのフレッチャー記
者は、ツイッター閲覧者の「なぜ米国には大谷のような二刀流の能力がある選手
が一人もいないのか」との質問に回答した。
「それは、『なぜマイク・トラウト(MVP3度の現役最強打者)と同レベルの
選手がいないのか』という質問に等しい。大谷は怪物なのだ。しかも、アメリカ
の選手は大学やマイナーリーグで投打どちらかの選択を強いられる場合が多いか
ら、二刀流として成長できない。」。さらに質問を受け、「トラウトの60~7
0%の能力を持つ選手は何十人といる。なのに、大谷に近い能力の選手は一人も
いないのか。」と尋ねられて、「ある選手が大谷の60~70%の能力ならば、
二刀流に挑戦するチャンスさえ与えられない。チームは投打のどちらかで最大限
の力を発揮させようとするはずだ。」と回答した。その具体的な例としてレッズ
のマイケル・ロレンゼンを挙げ、「彼は野手でも投手でも平凡なレギュラークラ
スになれるかもしれないが、チームはそれよりいい選手を調達できるのに、二刀
流に挑戦させる理由がない。」と答えた。また、メジャー球団も二刀流の育成を
模索しつつあるが、メジャーレベルに成長するにはまだ時間が掛かると指摘し
た。
レッズのマイケル・ロレンゼンとは
このロレンゼンはメジャー通算6年間で投手としては登板268試合(うち先発
26回)で22勝21敗10セーブを挙げており、防御率は3.97。外野手と
しても33試合(うち先発6回)に出場している。打者では、打率2割3分5
厘、7本塁打、24打点の成績を残している。打者として大谷投手とは2019
年6月に一度だけ対戦があり、左犠飛に終わっている。ロレンゼンは、「特に大
谷に刺激を受けたわけではないが、彼の存在が自分の二刀流へのドアを開けてく
れた。100%、彼のおかげだ。」と感謝の気持ちを語っていた。