
3日(日本時間4日)、エンゼルスの大谷翔平投手が「2番・DH」で先発出場
した。そして、6回裏の第3打席で3試合ぶり、今シーズン第9号となる中越え
の2ランを放った。2日(日本時間3日)の対マリナーズ戦で右肘に死球を受
け、今季4度目の先発登板は見送られていた。
6回裏、対レイズの先発投手で2メートル3の長身を誇る162キロ右腕のグラ
スノーの88マイル(約141キロ)のスライダーを中越えへの超特大の1発を
放り込んだ。その飛距離は422フィート(約130メートル)、打球速度は1
10マイル(約177キロ)の豪快なホームランとなり、これで今シーズン第9
号とし両リーグを通じてのトップタイに浮上した。初回の第1打席では快足を飛
ばして二塁打を放つ。さらに続く3番・トラウトの初球で三盗も試みた。盗塁は
失敗したが、前日の死球の影響をまったく感じさせない動きを見せていた。3回
の第2打席は空振り三振に終わっていた。大谷は前日のマリナーズ戦の初回に、
左腕シェフィールドの内角93マイル(約150キロ)速球が右肘のエルボーガ
ードと上腕の境目付近に直撃した。バットを放り捨てて声を上げ、膝を着くとし
ばらく動くことができなかったほどだ。それでもこの試合ではその後も出場を続
け、さらに日米通じて自身初の1試合2盗塁をマークするなどの活躍を見せた。
二刀流ゆえの宿命とも言えるのだが、利き腕への死球とあってこの日の試合前に
先発回避が決定したもの。エンゼルスのジョー・マドン監督は、「彼は(試合で
は)痛くて投げられない。(死球を受けた)次の日に登板するのは不適切だと判
断した」と説明し、打者としての出場に関しては影響ないと話した。次回の先発
については「1、2日リラックスし、その上でどうするか考える。このシリーズ
(対レイズ4連戦)に投げるかはまだわからない」と話した。大谷は試合前に右
肘に白いサポーターを着けての練習となった。トレーニングボールを使って壁当
てのウオームアップを終えると約8分間のキャッチボールも行った。最後は平地
で捕手を座らせ、変化球を交えて投げたが、全力投球にはほど遠いもので半分割
程度の力を出してのものとなった。エンゼルスの先発は左腕のキンタナに変更さ
れた。この試合での対決が注目されていたレイズの筒香はベンチスタートとなっ
た。なお、大谷のここまでの打撃成績は出場25試合で99打数26安打で打
率.263、20打点、8本塁打6盗塁。