
8日(日本時間9日)、サンディエゴにて行われたパドレス対エンゼルスの一戦
は、8対5でパドレスが勝利した。この試合で、パドレスのダルビッシュ有投手
が先発登板、6回3安打1失点1四球7奪三振の好投で今季8勝目を挙げた。全
99球を投げて、内ストライクは64球。これで通算の防御率を3.95とし
た。ダルビッシュは6月21日以来、約3ヵ月間白星から見放されていたが、
久々の勝利となった。試合は、パドレスが2回裏に一挙8点をあげるビックイニ
ングを作ると、その後のエンゼルスの追い上げを5人の投手をつないで逃げ切っ
た。
ダルビッシュの投球内容
ダルビッシュは、この直近の先発10試合は防御率が6.84と本来の姿から程
遠い姿が続いた。この間には股関節を痛めるなどのアクシデントにも見舞われ、
粘着性物質の取り締まり規制が影響したのではないかとの憶測も呼んだ。そして
この日は、日本ハム時代の後輩で自らの背番号11を背負ってきたエンゼルス・
大谷翔平との対戦も注目されるなど、大きなプレッシャーもあったはずだそれら
の様々な心配事を吹き飛ばした。1回表、エンゼルスのフレッチャーを95.9
マイル(約154キロ)の4シームで見逃し三振に打ち取ると、その後3者連続
三振の最高のスタートを切った。ここ数試合で見せた登板とは違う、躍動感ある
姿を披露した。続く2回表は先頭打者に二塁打を許したが、右翼のタティースJr.
の好返球もあって本塁アウトに打ち取り難を逃れていいリズムを作ることができ
た。その裏、味方打線が大爆発。3連続押し出し四球などで一挙8得点とダルビ
ッシュを援護射撃すると、4回表に1点を失ったものの凡打の山を築き、6回表
は最後の打者を伝家の宝刀スライダーで空振り三振に抑えて後続にマウンドを譲
った。6回1失点7奪三振の力投を見せた後は、救援陣が打たれて差を詰められ
るもパドレスが8対5で勝利し、ダルビッシュは悪夢の7連敗を脱した。
大谷翔平との初対決
なお、大谷との対戦については、DH制のない交流戦のため大谷が2試合連続で
スタメンを外れ、43試合ぶりに出場機会なしに終わった。5回表2死からの投
手の打席がこの試合で一番の大チャンスであったが、野手が少ないチーム事情も
あってここでは代打起用がないままで終わり日米のファンが待ち望んだ対戦は早
くても来年以降にお預けとなった。

前日の試合前のグラウンドで再会した大谷との初対決が実現しなかったダルビッ
シュは、試合後「だいぶ会ってなかったので、久しぶりに会えてすごくうれしか
ったですし、今日は対戦したかったですけど、なかったのですごく残念でし
た。」と話した。さらに、「100%(大谷はスタメンで)来ると思ったし、最
初ライトで出るもんだと思ってた。自分の中でイメージはできていましたし、で
も、来ないのが分かったので、なんだったんだろうっていう感じはします。」と
少し拍子抜けしたことを明かしていた。