26日、楽天生命パークで行われた楽天対ソフトバンクの一戦は楽天が3対2で
勝利した。
打てないソフトバンク、この日は楽天に競り負けとなった。ソフトバンクは栗原
の右越え9号ソロで1点差にまで詰め寄ったが、散発の5安打では苦しい。1点
差負けは今季11度目で、6月だけでも5度目になった。打線が接戦であと1本
を出せない場面が目立つ。6月の負け越しも決まった。6月のチーム打率は12
球団で最低の.207と低迷が続いている。2対3と1点ビハインドの9回2死
一、三塁だった。体の張りで今季初めてスタメンを外れ、途中出場した中村晃が
空振り三振に倒れてゲームセット。仙台まで駆けつけたファンからは深いため息
が漏れた。ソフトバンク・工藤監督は、「敗戦の責任は将にあり。それは僕自身
にあると思っている。我慢しないといけない時は我慢しないといけない。」と全
ての責任を背負った。
相手のアクシデントにつけ込めなかった。初回、プロ初先発の楽天・高田が真砂
に危険球を投じわずか投球数16球での退場となった。緊急登板となった西口を
攻めたい打線は1対3の4回表に、栗原が「浮いてきたボールに対応し、捉える
ことができた」と9号ソロを放った。これで1点差に詰め寄ったが、西口から放
った安打はわずかにこの1本だけだった。結局この西口にプロ初勝利を献上する
結果となった。この日は打線にテコ入れすべく、22歳の佐藤をプロ初スタメン
に抜てきした。また1番打者には同じく22歳の三森を8試合連続で据えた。2
4歳の谷川原も3試合ぶりに先発起用された。しかし、期待の若鷹3人で安打は
8回に三森が放った1本のみだった。工藤監督は、「若い子を出して打てないの
は、こちらに責任がある」と彼らをかばった。矛先は経験豊富な中堅、ベテラン
陣に向く。今季は柳田、栗原が中軸として打線を引っ張る形となっている。工藤
監督は、「栗(原)に全てを背負わすのはどうなのかなと。今までレギュラーだ
った人間が背負っていかないといけない部分はある。」と語った。打率.250
を下回る松田、中村晃、甲斐の奮起なくしてこれからの上昇は望むべくもない。
貧打は数字にも表れている。26日現在で、6月の月間打率.207は12球団
ワーストだ。4月の.262、5月の.271から急降下した。同じく12球団
最低打率に沈んだ交流戦(5月25日から6月13日)でさえ.233は打って
いた。現在はそれよりも下がってしまっている。ちなみに、6月のチーム打率1
位はDeNAの.298、パ・リーグで最も良い楽天が12球団で3位の.262
となっている。11位の日本ハムでさえ.238なのだ。これだけを見てもソフ
トバンクの不振は明らかだ。現在負傷離脱中のグラシアル、デスパイネの穴が埋
まらず、打線の下降が続く。連日の5安打で2連敗の内容に工藤監督は、「ケガ
人が、という言い訳はできない。この中でベストを尽くしてやっていかなきゃい
けない。」と話す。まだまだ苦悩の日々は続く模様だ。