23日、ZOZOマリンで行われたロッテ対ソフトバンクの一戦は1対1の引き分
けに終わった。今季のソフトバンクは負けないけど勝ち切れないといった煮え切
らない状況が続いている。この試合、ソフトバンクは同点で迎えた8回1死満塁
の絶好機を生かせず、今季14度目となる引き分け。9回打ち切りの特別ルール
で全体的に引き分けに終わる試合の多い今季だが、全12球団で単独最多の引き
分け数となった。この8回表はロッテの3番手佐々木を攻め、2本の内野安打と
四球で作ったチャンスだった。しかも3番柳田、4番栗原へと続く好打順だ。勝
ち越しの期待はふくらんだ。だが、柳田は力のない投ゴロ。栗原も二塁正面のゴ
ロに倒れて無得点に終わった。この日最大の得点機を逃し、3週間ぶりの連勝を
つかみ切れなかった。この前日は8試合ぶりに勝利を挙げて機能した新打線だっ
たが、ロッテ先発の鈴木らにも苦戦して得点は松田のソロ本塁打による1点だけ
に終わった。試合後のソフトバンクの工藤公康監督は、「まあね。打てるときも
あるし、打てないときもあるし、本人も相当悔しそうにしていましたしね。そう
いうのが必ず結果になって表れるときが来る。自分に怒りがこみ上げてきたとし
ても、グッとこらえて。この怒りを必ず爆発できるときがあるのでね。」とコメ
ントした。そして、好機を生かせなかった主軸2人の心中も思いやった。いまだ
に月間4勝と勢いに乗れない6月は、まだ6試合を残したところですでに月別最
多6度目の引き分けとなった。工藤監督は、「上にいればそれがプラスに働く、
下にいればマイナスに働く。プラスにとらえてやっていくことが何より大事。決
して負けではないのでね。絶対に先々、あの引き分けが大きかったということに
なると思うので。そう信じてやっていきたい。」と前向きにとらえていた。24
日の3戦目は心地よく勝って、3カードぶりの勝ち越しを決めたいところであ
る。