
30日、メットライフドームにて行われたプロ野球交流戦西武対阪神の一戦は、阪神が9対8で西武を下した。阪神が28日の西武との1戦目に続くシーソーゲームを制し、2カードぶりの勝ち越しを決めた。今季の日曜日は9試合全勝で、デーゲームは16勝1分けと不敗神話を継続中だ。
阪神は救援登板した高卒2年目の及川がうれしいプロ初勝利を挙げた。1点を勝ち越された直後の三回裏1死二塁の場面でマウンドへ。西武・呉念庭には適時二塁打を浴びたが、後続はなんとか抑え込んだ。四回裏は無失点で切り抜けて、結果的に1回2/3を2安打無失点の内容だった。そして、五回表2死一塁から梅野が与座のスライダーを左翼ポール際へ放り込み、これが決勝の1号2ランとなった。梅野は七回表にも適時三塁打を打つなど、四回表の右前打と九回表の左前打を合わせて4安打の固め打ちとなった。打撃不振もあり28日の西武戦はスタメンを外れたが、この日は及川にプロ初勝利をプレゼントする結果となった。また、15打席連続無安打のロハスに替わり、5月9日のDeNA戦以来の先発出場となった糸井が先制の3号2ラン。二回表1死三塁の場面で平井のフォークを捉え、右翼席に運んだ。これでスタメン3試合で3本塁打だ。代打で出場した前日は1点を追う七回表2死満塁の絶好機で空振り三振を喫したが、一夜明けてこの試合では最高の結果を出した。先発ではプロ初登板初先発のドラフト5位ルーキーの村上は三回途中3安打5失点で降板。2点の援護を受けた直後の二回裏に1死一、二塁とピンチを招き、愛斗に左翼ポール際へ逆転3ランを浴びた。味方が同点に追いついてくれた後の三回裏には栗山に勝ち越しの適時二塁打を浴びた。ここで村上は降板となった。試合後のヒーローインタビューで及川は、「まず率直にうれしい気持ちもあるんですけど、こういった形で初勝利するとは思ってなかったので、少しビックリしている気持ちもあります」と話し、また「自分だけの初勝利ではなくて、野手の方々も打って点をとっていただいての初勝利だと思っているので、うれしかったです」と語った。
なお、阪神が開幕からデーゲームで16連勝(1分けを挟む)となったが、これは2リーグ制後のタイ記録。デーゲームの連勝記録は1950年3月14日から4月11日に中日がマークした16連勝で、阪神はこの中日の記録に並んだ。5回表に8番梅野隆太郎捕手の勝ち越し第1号2ランが飛び出し、その後も継投で逃げ切って記録した。