25日、甲子園球場で行われた阪神対DeNAの一戦は、3対0でDeNAが勝
利した。阪神は打線が振るわず今季4度目の零敗を喫した。DeNA先発・浜口
には甲子園で通算7度目の先発で無傷の5勝目を挙げられた。横浜では打ち込む
ものの、自軍の本拠地では快投を許してしまう怪現象となっている。阪神・矢野
監督は、試合終盤の好機であと1本が出なかった打線の奮起を求めた。
結局、DeNA先発の浜口に対して5回2安打で無得点に終わった。甲子園のマ
ウンドでは別人と化す左腕に牙をむかれた。終わってみれば5月29日の対西武
戦以来となる零敗となった。矢野監督もまったく振るわなかった攻撃陣に、もど
かしい表情を浮かべた。試合後、「ゼロでは勝てない。のらりくらりというか、
絞りにくい投手ではある。何とかもう1個のボールの見極めとか、そういうのが
ちょっと今日はなかった。そこらへんでゼロでいってしまったかなと。」と語っ
た。この試合では、今季好調な打線の勢いを完全に止められた。2回裏は先頭・
大山がチーム初安打の右前打を放った。しかし、続く佐藤が2ボールからチェン
ジアップを打ち損じて捕邪飛に倒れた。続くサンズも同じチェンジアップを引っ
かけて二ゴロ併殺となった。4回裏2死一塁では、大山が崩れ落ちる体勢でチェ
ンジアップに空振り三振を喫した。決定打を欠き、完全に相手の術中にはまって
しまった。矢野監督は、「ピシャリと抑えられるというところでもないんで。も
っと打っていけるところはある。もっともっと点を取れる打線なんでね。」と話
したがこの日はどうにもならなかった。前日24日の対中日戦では2試合連続と
なる2桁安打で6得点を奪っていた。一方、今季2度目の対戦となった浜口に対
しても前回4月9日は横浜スタジアムで5回5安打3得点と打ち込んでいた。し
かし甲子園では全く手が出ない。これで浜口に本拠地甲子園で先発した7試合で
無傷の5勝を献上してしまった。阪神・井上ヘッドコーチは、「嫌なイメージは
なかったけど。翻弄されてしまったかなと。同じピッチャーに何度もやられるこ
とが一番屈辱。」と語った。緊急事態宣言の解除後では初の甲子園での試合とな
った。今季最多1万5011人がスタンドを埋めたが、この謎の現象の余韻を残
したまま5回以降もDeNAの救援陣の前に精彩を欠いた。「点が入って喜ぶと
ころとか見せたかった」と矢野監督はスタンドに詰めかけたファンにわびた。同
じ過ちは繰り返さない。いつまでもこんな現象に縛られているわけにはいかな
い。