
19日、甲子園球場で行われた対巨人戦で阪神のドラフト1位佐藤輝明が今シー
ズン第17号ソロを放った。阪神の2点ビハインドで迎えた6回2死走者なしの
場面だった。フルカウントから巨人先発戸郷の甘く入ったスライダーを捉え、右
中間スタンドへ3試合ぶりとなる1発を放り込んだ。ほぼ無風の中、甲子園の弾
道測定器「トラックマン」で打球速度170キロ、飛距離132メートルを記録
した。これで佐藤はセ・リーグ5球団のすべてから本塁打を放った。
佐藤は、「点が欲しい展開で1本打つことができて良かったです。ここからしっ
かり逆転できるように頑張ります。」とコメントした。 セ・リーグでは巨人戦だ
けノーアーチだったが、今季11試合目の伝統の一戦でようやく打った。阪神の
新人選手のセ・リーグ全球団制覇弾は、現行の6球団となった1953年以降で
は、2016年の高山以来5人目となった。左打ちの新人で17本塁打は、16
本塁打の1955年榎本喜八(毎日)、1984年小早川毅彦(広島)、199
9年福留孝介(中日)を抜き歴代3位の記録となった。なお、左打ちの新人の最
多は1946年大下弘(セネタース)の20本で、2位は1998年高橋由伸
(巨人)の19本となっている。新人全体の最多となると、1959年桑田武
(大洋)、1986年清原和博(西武)の31本となる。 阪神の新人本塁打記
録は1969年田淵幸一の22本だ。田淵の記録にはあと5本に迫り射程圏内に
入ってきた。 そして、またもエンゼルス大谷との「アベック弾」にもなった。大
谷は18日(日本時間19日)のタイガース戦で20号2ランと21号ソロの2
発を放った。時差の関係もあってこの2人が「同日」に本塁打を放つのは今季6
度目だ。海をまたいで再び大型スラッガーのシンクロが発動した格好となった。
前日18日には今季19度目のマルチ安打で7得点に貢献した。18日時点で巨
人戦は通算で39打数12安打、打率3割8厘と相性は悪くなかった。巨人戦の
カード前には「一番欲しいのがホームランですし、それを打てるように自分のス
イングで振っていきたい。」と意欲を燃やしていた佐藤だったが、有言実行の一
撃となった。