27日、アメリカ・バイデン大統領は「全ての人のおかげでわれわれは素晴らし
い進展を遂げた」と語り、ワクチンの普及が飛躍的に進んでおり、新型コロナウ
ィルスの感染者数が大幅に減少しているとし、また、高齢者の死亡率も80%低
下したと強調して語った。米疾病対策センター( CDC)は、「ワクチン接種を
完了した人がパンデミック(世界的大流行)によって中断されていた活動の再開
に向けた初めの一歩になる」と強調した。アメリカでは、これまでに成人の半分
以上が少なくとも1回のワクチン接種を受けている。ロイターの集計によると、
アメリカ国内では先週の新型コロナウィルスの感染者数は前週に比べると16%
減と、2月以来の大幅な減少となった。
さらに、バイデン大統領は「ワクチンの接種を完了している人であれば、マスク
無しで屋外の会食などが可能になり、また、ワクチンの接種を済ませていない人
であっても、ワクチンの接種を完了している人と一緒であるならば、屋外の小規
模な集まりに安全に参加できるようになる」とした。 バイデン大統領はまた「新
型コロナウィルスの感染者数が激増して事態が深刻化の一途をたどるインドや、
その他の国々にワクチンを供給する見通しである」とし、ただし「時期や規模な
どを巡り協議が続いている」とした。「アメリカは、支援を必要としている国と
ワクチンやノウハウを共有することが可能と考えており、そうできると期待している」と述べた。
ただし、「大幅に減少」しているとしても、実際のところ日米の人口比率を考慮
して考えてみれば現状日本の数倍の感染者数がいまだに存在していることとなっ
ていることは事実だ。アメリカの基準をそのまま今の日本にあてはめてみるなら
ば、日本ではマスク無しでの屋外の会食がすでに可能で、緊急事態宣言やまん延
防止措置なども必要のないこととなってしまう。まだまだ予断を許さない状況下
にあることは確かなのだ。