
2021年の天皇誕生日における一般参賀が行われないこととなった。
これは新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための措置。
昨年度もこの新型コロナウイルスの感染拡大によって一般参賀が中止となってい
て、今年で2年連続の措置となった。
毎年、年数万の人たちがこの一般参賀に訪れて天皇陛下のお誕生日をお祝いする
のが習わしであったのだが、新型コロナの感染拡大状況に照らし合わせ密集状態
を避けることが不可能であるということで、昨年度の令和になって初めての天皇
誕生日に引き続いて、今年も残念ながら中止となった。
もちろんのことながら、お祝いの記帳なども実施されることはないとのことだ。
ただ、一般参賀以外での宮殿などでの祝賀の行事などは、新型コロナの感染の状
況を考慮しながら判断していくということになっている。
なお、皇居での一般参賀というのは毎年新年1月2日と天皇誕生日(令和では
2月23日)に行われるものであり、天皇、皇后両陛下および皇族の方々が皇居
の宮殿のベランダに姿を見せられ、陛下があいさつをされるものだ。
なお、2021年の新年の一般参賀も中止となっている。
新年のものに関しては、一般参賀に代わって陛下がビデオメッセージを出されて
いる。
天皇誕生日については今のところこの予定はないということだ。
ところでこのビデオメッセージというものもある意味異例のことだ。
昨年2020年の皇室の関係行事はそのほとんどが中止、あるいは延期とならざ
るを得ない状況であった。
その新型コロナウイルスの感染拡大で国民との交流が思うように進まない状況の
中で、国民が陛下のお姿を見る機会として文書の公開と言う形ではなくビデオメ
ッセージという形となった。
この中で陛下はお手元の原稿に目を落とすということをされず、前方に原稿映写
機を置かれて最初から最後まで前を向かれていた。これは国民に目線を合わせ、
国民にお心をお伝えになられるといった陛下の強い意志が感じられるものであ
る。
陛下とともに、隣に皇后様も並ばれてともにメッセージをお伝えになられた。
このお姿にも両陛下の強いお気持ちが感じられるものである。